皆さんよくご存じの「あしながおじさん」です。最初の約300wordsは、主人公の18才の孤児の少女 Jerusha Abbotto が後援者の一人の善意で大学に行くことになった経緯を主人公が語ります。そのあとは、全編、サポートの条件として毎月その後援者に書く手紙が4年分綴られます。文才を認められて大学にいくことになったこと、作家を目指すことがサポートの条件であり本人もその気になっていることなどから、後になるほどだんだん難しい表現が出てくる気がしました。といっても、ペーパーバックとしては読みやすい部類だと思います。また、主人公が手紙に描いた絵ということで著者がイラストを描いていますので、これも楽しみたいところです。電子本や Project Gutenberg にあるコンテンツにはこれらのイラストは含まれていないようですので、この作品は紙の本で読むことをお勧めします。
この作品は約7年前に1度読んでいるのですが、続編の Dear Enemy を読みたくて再度読みました。7年前よりは、よく理解できたのではないかと思います。特に終わりの方はどんどん読めました。
この作品は 1912 年に出版され、著者 Jean Webster の代表作となっています。Jean Webster は大学に在学時から雑誌に記事を書いていたそうですが、母親が Mark Twain の姪であり父親も Mark Twain のビジネス パートナーだったなど著作家になるのに適した環境があったのかもしれません。また、ひいおばあさんが禁酒運動に参加し、おばあさんは人種的平等や婦人参政権の運動に参加したなど自由で活動的な環境に育ったためか、大学の時に貧しい子供の施設を訪問したり貧しい人たちの救済活動に参加し、卒業後も関わり続けたそうです。孤児院のことを書いたのも、そういった経験を踏まえてでしょうか。
よければ7年前に読んだ時に英語で書いた書評も読んでください。「英語で書いた書評」
では、Happy Reading!
(YL6.5, 36,327words, SSS書評)
コメント
こんばんは~。 私も「あしながおじさん」が大好きで何年か前に一度読み、 その後7,8年ぐらいたってからまた読み、と 何度も楽しんでいます♪ こういった背景のあるかただったんですね。 紹介ありがとうございます☆彡 Dear Enemy も読んだのですが、簡易版だったような気がするので、 無料のものをとりあえずダウンロードしてみました。 こちらは省略されていないのかな。 ではでは、Happy Reading~♪