SSS多読の3原則の1つは、「辞書は引かない」です。つまり、わからない単語で立ち止まらず、そのまま飛ばして読み続けるということです。
でも、ずっと辞書は引かないのでしょうか。私は、100万語以上読んだら、覚えてしまうほど何度も出てきて気になってしまうような場合は引いてもいいと思っています。たぶん、そのぐらい読んでいれば、読むのを中断してわからない単語を引くのが面倒になってると思うからです。
でも、読む本のレベルが上がってくると内容を理解する障害になってくるのが「句動詞」と「イディオム」です。句動詞は、”get into” や “keep up” など動詞と前置詞の組み合わせが普通で意味も多彩で、動詞の意味から想像のつくものから、全く想像がつかないものまであります。イディオムは、句動詞以上に想像のつかないものが多いと思います。
児童書では、「句動詞」と「イディオム」、特に「イディオム」をなるべく使わないで書いてあります。しかし、ヤングアダルト向け以上の本になるとこれらがふんだんに登場します。本に頻繁に登場する句動詞やイディオムは、英語圏の人が常識的に知っているものです。そのため、これがわからないと意味不明になります。今日ニュースで、元サッカー選手のゴン中山が数字の「8」が好きというローラに「末広がりだからね」て相槌を売ったあと「末広がりってわかる?」って聞いたらローラが「知らない」と答えてました。動詞やイディオムとは少し違うかもしれませんが、「末広がり」が常識的に意味を知っているはずのものだからこのニュースも面白いのですね。
そこで、イディオムの入門書がないかと探してみつけたのがこの本です。
この本のいいところは、700個という必要最小限と思われるイディオムだけが紹介されていることと、なぜその意味になったかという理由(“Origin”)やエピソードが説明されていることです。もちろん、それぞれのイディオムの意味の説明と例文も載っています。例えば、”Add fuel to the fire” という日本語でもおなじみなものもありますが、”Ace up your sleeve” という全く想像もつかないものもあります。また、”Origin” も読んでなるほどということがあり面白いです。
私はまだ購入していないのですが、立ち読みでかなり読むめるので読むところがなくなって、ほかのページも読みたければ買えばいいと思います。私もそうするつもりです。ま、値段がやすいので買ってもいいんですけどね。そのほうが持ち運べるし。
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