THE WOLF’S CURSE

児童書

6年生の Franky は、学校ではいつもいじめっ子のターゲットになっています。家では義父の Paul に疎まれ、Paul の連れ子の Scott と差別され、家族旅行でも留守番をさせられます。でも、Franky には大の仲良しの Nicole がいます。学校から帰るときも一緒だし、帰ってからも二人で一緒に隠れ家で過ごします。春休みを前にしたある日、大好きなおじいさんからお母さんに手紙が来て、おじいさんが移住したアイルランドに春休みに家族で行くことになります。アイルランドへ行く飛行機では Paul や Scott のせいで散々な目にあう Franky ですが、おじいさんの家で不思議なことが起こります。その事件をきっかけに Franky の周辺は大きく変わって行くのです。

語数が多いため YL 6 にしましたが、難しい単語はほとんど使われておらず、構文も単純なため読みやすいです。それに、現在形で書かれています。また、ストーリーも次々に予想外の展開になり、読み始めるとなかなか途中で中断できませんでした。Franky の内面的な成長や、おじいさんの Franky への思いやり、そして異性の親友 Nicole との友情もうまく表現されていて、久しぶりにいい作品を読んだ感じです。この作者の作品は初めてですが、ほかの作品も読んでみたいです。また、話の半分ほどがアイルランドが舞台なのですが、2004~2005 年にかけて11 ヶ月アイルランドに滞在したことがあるため懐かしい感じもありました。

Kindle 版しかないようですが、ぜひ読んでみてください。

(YL 6, 90,000 words)

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