【卓球】WTTスターコンテンダー大会の解説
- グランドスマッシュ
- WTT CUPファイナル
- WTTチャンピオン
- WTTスターコンテンダー
- WTTコンテンダー
ここでは、そのうち2020年までのチャレンジプラスシリーズに相当すると思われるWTTスターコンテンダー大会について説明します。WTT新大会構想についてはこちらをご覧ください。
WTTスターコンテンダーおよびWTTコンテンダーは、トップランキング以外の選手に出場機会を与え、賞金獲得だけでなくポイント獲得のチャンスを提供することを目指しています。ここでいう「トップランキング以外」というのは「世界ランキング21位以下」の選手を意図しているようです。そのため、世界ランキング20位以上(TOP20)の出場選手数を制限しています(WTTスターコンテンダーでは6選手(2021年の4選手から変更))。これにより、WTTチャンピオンシリーズなどの上位大会出場を目指す21位以下の選手がポイントを獲得して世界ランキングを上げやすくしています。
以下に、WTTスターコンテンダーの概要、大会システムを説明します。
1. 概要
- 年間開催数:6回
- 大会日程:本戦6日間、予選2~3日間
- 種目:
- 女子シングルス(本戦、予選)
- 男子シングルス(本戦、予選)
- 女子ダブルス(本戦、予選)
- 男子ダブルス(本戦、予選)
- 混合ダブルス(本戦のみ)
- 勝ち抜きのトーナメント形式
- 試合方式
- 11ポイント先取(2ポイント差)の7ゲームマッチ
- シングルス(本戦)の準決勝、決勝
- 11ポイント先取(2ポイント差)の5ゲームマッチ
- シングルス(本戦)の1回戦から準々決勝
- シングルス(予選)の全試合
- ダブルスの全式
- 11ポイント先取(2ポイント差)の7ゲームマッチ
2. 選手構成
各種目の本戦および予選の出場選手数(またはペア数)とその内訳は次のようになっています。
種目 | 自動 | ワイルドカード | WTT選出 | 予選 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
シングルス(本戦) | 34 (6) |
4 | 2 | 8 | 48 |
男女ダブルス(本戦) | 10 | 2 | 0 | 4 | 16 |
混合ダブルス(本戦) | 14 | 2 | 0 | 0 | 16 |
シングルス(予選R32) | 28 | 4 | 32 | ||
シングルス(予選R48) | 42 | 6 | 48 | ||
シングルス(予選R64) | 56 | 8 | 64 | ||
男女ダブルス(予選) | 14 | 2 | 0 | 0 | 16 |
WTTスターコンテンダー大会ではシングルスの本戦出場選手は48選手ですが、予選からの進出は8選手のみになり、これまでの半数がシード選手で半数が予選からの進出だった選手構成とは異なります。「自動」はITTFの記事では「自動エントリー」(Automatic Entry)となっていますが、これまでの「シード」と考えていいと思います。また、「自動」のカッコ内の「6」は世界ランキング20位以内の選手の出場枠です。「ワイルドカード」は「Host Wildcard」となっていて、大会を盛り上げるためにTOP20の選手や世界ランキングに関わらず主催国の選手を出場させる枠です。WTT選出(WTT Nominate)は、やはり大会を盛り上げるためにWTTの判断でシニア選手や若い選手を出場させることができる枠です。
また、シングルスの予選を何人で開始するかは主催者が決定できます。32選手以下(R32)、48選手以下(R48)、64選手以下(R64)の選択ができ、たとえば、R64で開始した場合、本戦に進出できる8選手に絞り込むまで3回戦を行うことになります。男女ダブルスは予選から本戦に進出できるのは4ペアです。男女ダブルスの予選は16ペアなので2回戦戦って4ペアに絞り込むことになります。混合ダブルスは本戦が16ペアで予選がありません(2021年の8ペアから増加)。
3. 出場資格、制限など
WTTスターコンテンダーおよびWTTコンテンダーの大会は、世界ランキング21位以下の選手に出場機会を与える目的で、世界ランキング20位までの選手(TOP20)の出場に以下の制限を与えています。また、多くの国や地域の選手が出場できるように1つの国/地域あたりの出場人数の制限もあります。
以下は、WTTスターコンテンダーの場合です。
- 出場できるTOP20の選手は6名(ただし、ワイルドカードは除く)
- ただし、以下の条件があります。
- 主催国のTOP20選手が最優先される
- 国による出場人数制限によりエントリー締め切りの6週間以内にWTTチャンピオンまたはグランドスマッシュに出場出来なかった選手
- 世界ランキング順
- 1つの国/地域からの出場人数は次のように制限されています。ただし、ワイルドカードとTOP20はこの制限数に加えません。
- シングルス:本戦と予選を合わせて6名
- ダブルス:本戦と予選を合わせ最大8選手(同国同士ペアは3ペア)
- 混合ダブルスは最大4選手(ペアリングは自由)
4. その他の情報
ワイルドカードの決定は大会の7日前に決定されるそうです。
このページは2022年4月3日付のWTTハンドブックを参考にしています。