10月10日からワールドツアープラチナのドイツオープンがドイツのブレーメンで始まります。本戦に先立ち予選が10月8日と9日に行われます。
今回のドイツオープンは年6回あるワールドツアープラチナとしては第5戦、ワールドツアープラチナを含めたワールドツアー(計年12回)としては第11戦となります。年内のワールドツアーもこの大会を含めてプラチナ2大会となりました。そして、2020年1月のランキングポイントの対象になる年内の大会も、この大会の後は、男子または女子のワールドカップ、11月のチームワールドカップ、オーストリアオープン、T2ダイヤモンド、そして12月のグランドファイナルになります(詳細なスケジュールはこちらの表を参照)。
オリンピック代表選考に使用される2020年1月の世界ランキングに示すように女子トップ3選手と男子2番手を争う水谷隼と丹羽孝希の差は小さいため今後の大会の結果は重要です。
また、1月のハンガリーオープンからこの大会までのワールドツアー/プラチナ11大会の結果で11月末のシンガポールでの第2回T2ダイヤモンド大会の出場できる16選手(男女それぞれ)が決定します。
今回のドイツオープンに出場する日本選手は女子16名と男子15名、総勢31名が出場します。中国も丁寧、劉詩雯、朱雨玲以外のトップ選手を含め女子10名と男子14名が出場するため、ジャパンオープンと同様に厳しい大会となりそうです。
2019ドイツオープンは年間に6大会あるワールドツアープラチナの5番目の大会です。
(1) 競技種目
行われる競技は以下の6種目です。
(2) 試合方式
(3) 獲得できる世界ランキング用のポイントはこちらを参照
(4) 賞金総額:270,000米ドル(約2900万円)
シングルス優勝賞金:30,000米ドル(約320万円)
日付 | 女子シングルス | 男子シングルス | 女子ダブルス | 男子ダブルス | 混合ダブルス |
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10/8(火) | 予選トーナメント (1回戦(R256)、2回戦(R128)) | 予選トーナメント(1回戦(R256)、2回戦(R128)) |
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10/9(水) | 予選トーナメント (3回戦(R64)、4回戦(R32)) |
予選トーナメント(3回戦(R64)、3回戦(R32)) | 予選トーナメント (1回戦(R16)) |
予選トーナメント (1回戦(R16)) |
予選トーナメント (1回戦(R32)、2回戦(R16)) |
10/10(木) | 決勝トーナメント 1回戦(R32) |
決勝トーナメント 1回戦(R32) |
決勝トーナメント 1回戦(R16) |
決勝トーナメント 1回戦(R16) |
決勝トーナメント 1回戦(R16) |
10/11(金) | 2回戦(R16) |
2回戦(R16) | 準々決勝 準決勝 |
準々決勝 準決勝 |
準々決勝 準決勝 |
10/12(土) | 準々決勝 |
準々決勝 |
決勝 | 決勝 | 決勝 |
10/13(日) | 準決勝 決勝 |
準決勝 決勝 |
(メモ)予選の詳細なスケジュールはこちらを、本戦(決勝トーナメント)の詳細なスケジュールはこちらをご覧ください。
今大会に出場する日本選手は、次のとおりです(太字はシングルスのシード選手です)。
・女子
平野美宇、石川佳純、伊藤美誠、佐藤瞳、芝田沙季、加藤美優、橋本帆乃香、長﨑美柚、早田ひな、塩見真希、木原美悠、森さくら、安藤みなみ、相馬夢乃、大藤沙月、小塩遥菜
・男子
張本智和、丹羽孝希、水谷隼、森薗政崇、吉村真晴、宇田幸矢、神巧也、及川瑞基、平野友樹、松平健太、田中佑太、戸上隼輔、曽根翔、松島輝空、篠塚大登
シングルスには全選手が出場します。女子ダブルスは、長﨑美柚/木原美悠、相馬夢乃/小塩遥菜、男子ダブルスは森薗政崇/吉村真晴、混合ダブルスは伊藤美誠/水谷隼、早田ひな/張本智和の各ペアが出場します。シードは長﨑/木原ペアと伊藤/水谷ペアだけです。
中国選手は、同じワールドツアーのブルガリアオープンやチェコオープンではトップ選手が出場しませんでしたが、今大会はトップ選手が出場しています。出場選手は日本選手より多く28選手(女子14名、男子14名)が出場します。
以下に出場する選手を挙げます(太字はシングルスのシード選手です)。
女子:陳夢、王曼昱、孫穎莎、陳幸同、王芸迪、顧玉婷、張瑞、銭天一、劉斐(LIU Fei)、劉瑋珊(Liu Weishan)
男子:許昕、樊振東、林高遠、梁靖崑、王楚欽、趙子豪(ZHAO Zihao)、周啓豪、劉丁碩、于子洋、孫聞、徐海東(XU haidong)、方博、閻安、張煜東(ZHANG Yudong)
ダブルスは、女子は王曼昱/孫穎莎、陳夢/顧玉婷、男子は樊振東/林高遠、梁靖崑/許昕、混合ダブルスは孫穎莎/許昕、王曼昱/王楚欽の各ペアが出場します。混合ダブルスの2ペア以外はシードです。
女子シングルスは、当初出場を予定していた中国の丁寧、劉詩雯、朱雨玲がキャンセルしました。そのため、佐藤瞳がシードに入り、平野美宇も第8シードまでに入って準々決勝までは第8シードまでの選手とは当たらなくなりました。また、ヨーロッパの大会ですが世界ランキング上位のアジアの選手がほとんど出場しているためシードに入っているヨーロッパ選手はオーストリアのポルカノバ、ルーマニアのスッチ、そして地元枠でドイツのソルヤとハン・インだけです。中国と日本選手以外のアジア選手では台湾の鄭怡静、香港の杜凱栞、シンガポールの馮天薇、韓国の徐孝元(ソヒョウォン)がシードで前週のスウェーデンオープンと同じです。
男子シングルスは、韓国の李尚洙と林鐘勲、香港の黃鎮廷(ウォンチュンティン)、そして故障で国際大会にしばらく出場してなかった台湾の林昀儒がシードです。ヨーロッパ勢では地元ドイツのボルとオフチャロフとフランチスカ、ピッチフォード(イングランド)が、そして南米勢として唯一ブラジルのカルデラノがシードになっています。
女子シングルスについては、中国トップ6の内3選手(丁寧、劉詩雯、朱雨玲)がキャンセルし、シードの中国選手が減ったため、日本選手はより上位を狙えるようになりました。特に、平野美宇は世界ランキングが9位で上位選手が全員出場していると第9シードとなり2回戦で第8シードまでの上位選手と当たることになり、このためスウェーデンオープンでは2回戦で伊藤美誠と当たりました。今大会では準々決勝まで上位8選手と当たらないため上位進出のチャンスです。伊藤美誠も第4シードに繰り上がり、平野美宇と同じ理由で第3シードまでの中国選手とは準決勝まで当たりません。
また、伊藤美誠は残った中国選手がスウェーデンオープンで倒した王曼昱と孫穎莎、そしてもうちょっとで勝てそうだった陳夢というのは好材料で今回も優勝を狙いに行くと思われます。伊藤の場合今年は陳幸同と予選からの顧玉婷にやられているので序盤では当たりたくないところです。
石川佳純も今回はプラチナ大会なので是非ともポイントを伸ばしたいところです。そのためには、石川佳純の最低ポイントは900ポイントなので準々決勝以上に進む必要があります。
中国男子は女子と違い、スウェーデンオープンと同じ布陣なので、日本選手はなんとか準々決勝以降に進みたいところです。特に、水谷隼と丹羽孝希は準々決勝に進むとポイントの上でも有利になります。
以下のサイトでライブ配信がある可能性があります(今回配信対象の卓球台(Table)はTable 1(T1)~Table 4(T4) です)。ドイツのブレーメンは日本と7時間時差があり、日本が7時間早いです。つまり、現地の10時は日本の17時になりますので注意が必要です。