11月8日から2018ワールドツアープラチナ第6戦のオーストリアオープンの決勝トーナメントが始まります。今大会は男子は10月の世界ランキングトップ14までの選手全員が出場しているので、シード選手はその14名と地元オーストリアの2選手の16名で、ほぼ現在最強のトーナメントになっています。日本選手は水谷隼、丹羽孝希、張本智和の3選手がシード、中国選手人は馬龍、樊振東、許昕、林高遠の4選手がシードです。
ここでは、日本選手の試合のスケジュールと結果、トーナメント表をまとめます。大会全体の日程、ライブ配信の視聴方法についてはオーストリアオープンの概要をご覧ください。
予選ラウンドからは、日本の吉村真晴、上田仁、吉村和弘、金光宏暢の4選手が決勝トーナメントに進みました。中国勢も周啓豪、梁靖崑、鄭培鋒、劉丁碩の4選手が決勝トーナメントに進出しました。
吉村和弘が現在世界ランキング4位の林高遠に勝って2回戦位進みました。また、同じく中国選手との対戦だった丹羽孝希も快勝で2回戦に進みました。
予選から勝ち上がったのに張本智和との日本選手同士の対戦になった吉村真晴は1回戦で敗退してしまいました。水谷は危なかったがですが、なんとか逆転で勝っています。
また、吉村和弘が決勝トーナメントに進み、12月のグランドファイナル出場を懸けた丹羽、ボル、荘智淵、マルコスの争いに加わり五つ巴の戦いになり、これにも目が離せません。
日本選手の1回戦の結果は以下のとおりです。
吉村和弘 vs 林高遠(中国) 4-2 (2-11, 11-6, 6-11, 11-8, 11-6, 14-12)
丹羽孝希 vs 周啓豪(中国) 4-2 (11-9, 6-11, 12-10, 11-5, 7-11, 11-9)
上田仁 vs ハベソーン(オーストリア) 4-1 (11-7, 11-7, 11-8, 9-11, 11-7)
張本智和 vs 吉村真晴 4-0 (11-5, 11-6, 11-7, 11-2)
水谷隼 vs ワルサー(ドイツ) 4-3 (10-12,11-2,7-11,5-11,14-12,11-6,11-3)
金光宏暢 馬龍(中国) 4-0 (馬龍棄権のため不戦勝)
吉村和弘が林高遠に勝って2回戦に進んだことで面白くなったのが、12月のグランドファイナル出場を懸けた戦いです。すでに1回戦で荘智淵とフレイタスが敗退しているので、16位の丹羽孝希、19位の吉村和弘、21位のボルに絞られたのですが、ボルの最終結果によっては15位の大島祐哉も危なくなります。丹羽孝希と吉村和弘の対戦では勝った方が大島を抜き15位になり、大島が16位になります。ボルが2回戦で勝つとやはり大島を抜き16位になります。もちろん、丹羽対吉村の勝者やボルがもっと勝てばもっと上位に行きます。さらにずっと下位にいる上田仁、林昀儒、ピッチフォード、グナナセカランも準決勝まで進めば一気に上位に飛び込んで来ます。まだまだ、目が離せません(グランドファイナル出場を決めるワールドツアースタンディングやポイントについてはこちらのページの説明をご覧ください)。
2回戦に進んだ日本選手は6選手と多かったですが、日本選手同士の試合が2試合になってしまったのはもったいなかったです。
丹羽孝希と吉村和弘のグランドファイナル出場を懸けた戦いは丹羽孝希に軍配が上がり、丹羽がグランドファイナル出場をほぼ手中にしました。
日本選手の2回戦の結果は次のとおりです。
上田仁 vs 樊振東(中国) 1-4 (11-9, 4-11, 2-11, 4-11, 4-11)
張本智和 vs 水谷隼 4-1 (11-6, 11-5, 9-11, 11-8, 11-7)
丹羽孝希 vs 吉村和弘 4-1 (11-9, 11-7, 11-6, 12-10)
金光宏暢 vs ピッチフォード(英国) 1-4 (11-6, 3-11, 11-13, 7-11, 8-11)
グランドファイナル出場のためのワールドツアーポイントは、吉村和弘が316ポイント、ボルも363ポイントで確定し、丹羽は388ポイント以上になるため、現時点で丹羽とボルが大島の349ポイントを上回りました。丹羽はこれでグランドファイナル出場が確定となりました。大島は次点、吉村和弘は落選となりました。また、ボルもほぼ確定ですが、ピッチフォードがスウェーデンオープン終了時点で137ポイントで準優勝以上だとボルのポイントを上回るためまだ確定ではありません
(グランドファイナル出場を決めるワールドツアースタンディングやポイントについてはこちらのページの説明をご覧ください)
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準々決勝には日本選手同士の試合に勝った丹羽孝希と張本智和が進みました。
11/9の2回戦のあとにすでに行われた準々決勝2試合と、3日目に行われた丹羽孝希と張本智和の残り2試合の結果は次のとおりです。
ピッチフォード vs ボル(ドイツ) 4-2 (11-6, 11-6, 5-11, 8-11, 13-11, 12-10)
梁靖崑(中国) vs カルデラノ(ブラジル) 4-0 (11-5, 15-13, 11-4, 11-9)
丹羽孝希 vs 樊振東 1-4 (8-11, 6-11, 8-11, 11-5, 11-9)
張本智和 vs 許昕(中国) 2-4 (11-6, 15-17, 9-11, 5-11, 12-10, 9-11)
丹羽孝希と樊振東のシングルスでの対戦成績は丹羽孝希の9戦全敗でした。張本智和も昨年の世界選手権以来、許昕に3連敗で今回も勝てませんでした。
同日に行われた準決勝では世界ランキング80位の梁靖崑が1位の樊振東を破りました。結果は以下のとおりです。
梁靖崑
vs 樊振東 4-2 (10-12, 11-9, 6-11, 11-7, 11-8, 11-9)
許昕 vs ピッチフォード 4-0 (11-9, 11-7, 11-7, 11-6)
グランドファイナル出場のためのワールドツアーポイントは、ピッチフォードが許昕に敗れたため、ボルの16位が確定しました。丹羽孝希が15位、ボルが16位、大島祐哉が17位となるはずです。上位16名に欠場があると大島が繰り上がり出場できます。なお、グランドファイナルでは通常開催国の選手枠が1枠ありますが、今回は韓国での開催で上位16名に李尚洙、張禹珍、林鐘勲がいるため開催国枠は使用されません
(グランドファイナル出場を決めるワールドツアースタンディングやポイントについてはこちらのページの説明をご覧ください)
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決勝はゲームオールまでもつれ込みましたが、最終ゲームに無類の集中力を発揮した梁靖崑が許昕を大きく突き放して試合をあきらめさせ、最後の1球は許昕がファンサービスをしていました。これで、梁靖崑は今大会は、1回戦で黃鎮廷(世界ランキング8位)、準々決勝でカルデラノ(同9位)、準決勝で樊振東(同1位)、そして決勝で許昕(同2位)と4人の現在のトップ10選手を倒したことになります。
決勝の結果は次のとおりです。
梁靖崑 vs 許昕 4-3(11-5,4-11,11-6,9-11,13-11,11-13,11-2)
対戦をクリックすると試合の予定(開始時刻とテーブル)、または詳細スコア(終了した試合の場合)が表示されます。予定内の「T1」は試合の卓球台(テーブル)の番号で「Table 1」を表します。
また、終了した試合のメモにあるリンクはitTVまたはYoutube(テレ東)の試合のビデオへのリンクです(存在する場合)。クリックするとitTVまたはYoutubeの試合のビデオへジャンプします。itTVを登録(Register)されてない方は登録して視聴してください。現時点では無料です。
トーナメント表の上部の黒いタイトルバーをクリックするとThe Tournamentのサイトでこのトーナメント表を確認できます。
日本勢は今回せっかく4人も決勝トーナメントに進出したのに、吉村真晴が張本と水谷のいる8分の1の山に入り1回戦から日本選手同士の対戦になってしまったのはもったいないですが、7選手しるので仕方がないですね。
しかし、それ以外は8選手がいる中国と4選手がドイツで同国選手同士の対戦が1回戦であるものの全体にはばらけた感じです。