卓球の世界ランキングはランキングポイントで決まります。毎月1日時点でのランキングポイントの多い順になります(2019年中に毎週発表されるように変更予定)。このポイントは国際大会に出場することにより得られます。出場した大会で得たポイントは原則1年間有効です。また、ポイントの集計はシニア、ジュニアなどの層別に集計されるため、たとえばジュニアの大会で優勝してもシニアのランニングのポイントにはなりません。
この世界ランキングを決めるポイントシステムは2018年から大幅に変更されましたが、2018年から2019年でも比較的大きな変更がなされています。ここでは2019年のランキングポイントシステムをかいつまんで説明します(2018年から2019年でのランキングシステムの変更点についてはこちらを2018年のランキングシステムについてはこちらご覧ください。2017年までの方式についてはこちらをご覧ください)。また、ここでは説明を簡単にするためシニアのシングルスのランキングシステムに絞って説明します。
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大会で得られるポイントはその大会での最終成績で決まります。最終成績とは「1回戦敗退」や「準決勝敗退」、または「優勝」などです。同じ大会では、最終成績が良ければ獲得するポイントも高くなります。
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同じ最終成績でも大会の「格」によって獲得ポイントは異なります。例えば「優勝」の場合、通常のワールドツアーでは1800ポイントですが、格上のワールドツアープラチナでは2250ポイント、一番格上のオリンピックと世界卓球選手権では3000ポイントになります。
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大会で獲得したポイントが有効なのは原則1年間です。例外は世界選手権、大陸選手権(
アジア選手権など
)、ワールドカップ、チームワールドカップ、大陸カップ(アジアカップなど)、グランドファイナルでこれらの大会で獲得したポイントは次回の大会が開催されるまで有効になります。また、世界選手権は個人戦と団体戦が1年おきに行われますが、個人戦での獲得ポイントは次回の個人戦まで、団体戦での獲得ポイントは次回の団体戦まで有効です。4年毎に行われるオリンピックのポイントの有効期限は通常の大会と同じく1年のみです。
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ランキングを決定する場合、有効なポイントの合計が多い順で順位が決定します。ただし、集計できるのは点数の高い方から8大会分だけです。
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大陸(コンチネンタル)選手権と大陸カップのポイントは合計する8個のポイントに1個しか加算できません。例えば、平野美宇は2017年4月にアジア選手権で優勝して1800ポイント(まだ次回が未開催なので有効)、2018年4月のアジアカップは5位でしたが、これら2大会の両方のポイントを加算することはできないので高い方の1800ポイントを選択することになります。
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マルチスポーツ競技会(アジア競技会、コモンウェルスゲームスなど)の卓球競技での獲得ポイントは1大会のみ算入できます。
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団体戦でのシングルの勝利は、オリンピックとワールドカップでは250ポイント、世界選手権団体戦ではチャンピオンシップディビジョンは250ポイントですがディビジョンによって勝利ポイントは少なくなります。
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大陸選手権、大陸カップ、マルチスポーツ競技会などで予選でグループリーグがある場合、グループリーグでの1勝に付き加点があります。ただし、上位トーナメント戦に勝ち進んだ場合はトーナメント戦での敗者ポイントが優先されます。
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オリンピックおよび大陸競技会でのシングルスと団体戦のポイントは合計して1大会の獲得ポイントとしてカウントされます。また大陸選手権の個人戦と団体戦の獲得ポイントは別の獲得ポイントとしてカウントされます。
ワールドツアー/WTプラチナ/T2ダイヤモンド/グランドファイナル
T2ダイヤモンドはグランドファイナル同様にワールドツアー独自のワールドツアーポイントを基に招待される男女各16名で競われ、年に3回の開催が予定されています。ランキングポイントの対象になることは決定していますがポイント表はまだ発表されていません。
ワールドツアー
|
ワールドツアー プラチナ
|
結果 |
T2ダイヤモンド
|
グランド ファイナル
|
1800 |
2250 |
優勝 |
|
2550 |
1440 |
1800 |
準優勝 |
|
2040 |
1170 |
1465 |
準決勝敗退 |
|
1660 |
900 |
1125 |
準々決勝敗退 |
|
1275 |
720 |
900 |
2回戦(R16)敗退 |
|
1020 |
540 |
675 |
1回戦(R32)敗退 |
|
|
360 |
450 |
予選敗退(R32) |
|
|
270 |
340 |
予選敗退(R64) |
|
|
180 |
225 |
予選敗退(R128) |
|
|
135 |
170 |
予選敗退(R256) |
|
|
90 |
115 |
予選敗退(R512) または未勝利 |
|
|
世界選手権
結果 |
ポイント
|
優勝 |
3000 |
準優勝 |
2550 |
準決勝敗退 |
1950 |
準々決勝敗退 |
1500 |
4回戦(R16)敗退 |
1200
|
3回戦(R32)敗退 |
900 |
2回戦(R64)敗退 |
600 |
1回戦(R128)敗退 |
450 |
予選ラウンド1回戦敗退 |
300 |
予選グループリーグ2位 |
225 |
予選グループリーグ3位 |
150 |
予選グループリーグ4位 |
75 |
予選グループリーグ5位 |
30 |
団体戦チャンピオンシップディビジョンの1勝 |
250 |
オリンピック/ワールドカップ
オリンピック
|
結果 |
ワールドカップ
|
3000 |
優勝 |
2550 |
2550 |
準優勝 |
1915 |
1950 |
3位
|
1660 |
1800 |
4位 |
1530 |
1500 |
準々決勝敗退 |
1275 |
1200 |
1回戦敗退(R16) |
1020 |
---- |
17位~20位 |
765 |
900 |
ベスト32敗退(R32) |
|
600 |
2回戦敗退 |
|
450 |
1回戦敗退 |
|
300 |
予選ラウンド敗退 |
|
250 |
オリンピック団体戦での1勝 チームワールドカップでの1勝 |
250 |
大陸選手権/カップ/競技大会
大陸選手権/大陸カップ
|
結果 |
2019 |
1800 |
優勝 |
1050 |
1350 |
準優勝 |
790 |
1170 |
準決勝敗退( 3位)
|
685 |
1080 |
4位 |
630 |
900 |
準々決勝敗退(5位) |
525 |
855 |
6位 |
500 |
810 |
7位 |
475 |
765 |
8位 |
445 |
720 |
ベスト16敗退(R16) |
420 |
540 |
ベスト32敗退(R32) |
315 |
360 |
ベスト64敗退(R64) |
210 |
270 |
ベスト128敗退(R128) |
160 |
270 |
予選ラウンド(R32)敗退 |
160 |
180 |
予選ラウンド)R64)敗退 |
105 |
135 |
予選ラウンド(R128)敗退 |
80 |
90 |
予選ラウンド(R256)敗退 |
55 |
25 |
グループリーグの1勝 |
18 |
180(最上位でビジョン本戦) |
団体戦の1勝* |
70 |
12 |
未勝利 |
9 |
(メモ)*算入できるグループリーグの勝利ポイントは、大陸選手権/大陸カップでは10試合まで、大陸競技会では5試合まで。
チャレンジシリーズ
2019年からチャレンジシリーズにチャレンジプラスが新設されました。通常のチャレンジの優勝は50ポイント少なくなり、チャレンジプラスの優勝は2018年のチャレンジシリーズより200ポイント多くなり、ワールドツアーとの格差が縮小しました。チャレンジプラスの優勝はワールドツアーの準決勝敗退より60ポイント少ないだけです。
チャレンジシリーズ
|
結果 |
チャレンジ プラス |
850 |
優勝 |
1100 |
680 |
準優勝 |
880 |
555 |
準決勝敗退 |
715 |
425 |
準々決勝敗退 |
550 |
340 |
3回戦(R16)敗退 |
440 |
255 |
2回戦(R32)敗退 |
330 |
170 |
1回戦(R64)敗退 |
220 |