9月末と10月に女子と男子の卓球のワールドカップが開催されます。
ワールドカップは格付けではオリンピック/世界選手権とワールドツアープラチナの間ぐらいの位置づけです。優勝ポイントも2550で優勝賞金は6万ドルです。
女子と男子は別大会で、女子は中国の成都で9月28日から3日間、男子はフランスのパリで10月19日から3日間開催されます。招待選手は、男女ともそれぞれ20人で、世界各大陸のカップ戦の優勝者およびアジアカップと欧州カッブの2番目と3番目の選手、各大陸のカップ戦の上位入賞選手で構成されます。日本からはアジアカップ3位の枠で石川佳純、カップ戦入賞者枠で平野美宇(5位)、張本智和(5位)、丹羽孝希(6位)が出場します。
平野美宇は昨年4位、石川佳純と丹羽孝希は1回戦敗退(ステージ2)でした。張本智和は初出場となります(2017ワールドカップの結果はこちらを参照)。
中国からは、女子は世界選手権個人戦優勝者枠で丁寧、アジアカップ優勝者枠で朱雨玲、男子はアジアカップ優勝の樊振東、アジアカップ準優勝の林高遠が参加します。馬龍は世界選手権優勝者枠で出場できるはずですが、出場選手が各国2選手に制限されているため若手に出場の権利を譲ったのでしょうか。
以下に、参加者、試合方式をまとめます。
男女20名で、内訳は世界選手権優勝者1名、各大陸(アジア、アフリカ、欧州、オセアニア、北南米(パンナム))カップ戦優勝者1名、アジアカップ・欧州カップ2~3位、パンナムカップ2位、各大陸カップ入賞者7名または8名(7月の世界ランキング順に選出)、ホスト国1名(上記にホスト国の選手がいない場合)、その他1名です。また、各国2名までという条件があります。
女子は、ホスト国の中国選手は通常の枠で2名選出されているのでホスト国枠は使用しないため各大陸カップ入賞者枠は8名となります。男子は、ホスト国枠でフランスの選手が出場しますが、世界選手権優勝枠が使用されないのと、理由はわかりませんがアフリカカップ優勝者枠が使用されないため各大陸カップ戦入賞者枠は9名になります。また、ワイルドカードはITTF推薦枠と思われますが、女子は北朝鮮のキム・ソンイ、男子は地元フランスのルベッソンが選ばれています。
以下が今回の出場者です。カッコ内の数字は7月の世界ランキングです。
枠 | 女子 |
男子 |
---|---|---|
世界選手権優勝者 | 丁寧(17、中国) | なし |
アジアカップ優勝者 | 朱雨玲(1、中国) | 樊振東(1、中国) |
アフリカカップ優勝者 | ディナ・メシュレフ(39、エジプト) | なし |
パンナムカップ優勝者 | チャン・モー(22、カナダ) |
ウーゴ・カルデラノ(10、ブラジル) |
パンナムカップ準優勝 | ウー・ユエ(71、米国) | グスターボ・ツボイ(41、ブラジル) |
オセアニアカップ優勝 | レイ・ジャン・ファン(66、オーストラリア) | ヘミング・フー(178、オーストラリア) |
欧州カップ優勝者 | ベルナデッテ・スッチ(28、ルーマニア) | ティモ・ボル(2、ドイツ) |
アジアカップ2番枠 | 石川佳純(4、日本)(アジアC3位) | 李尚洙(7、韓国)(アジアC3位) |
アジアカップ3番枠 | 鄭怡静(9、台湾)(アジアC4位) | 丁祥恩(24、韓国)(アジアC4位) |
欧州カップ2番枠 | リ・ジエ(41、オランダ)(欧州C2位) | ディミトリー・オフチャロフ(4、ドイツ)(欧州C2位) |
欧州カップ3番枠 | エリザベタ・サマラ(21、ルーマニア)(欧州C3位) | ヨナサン・グロート(17、デンマーク)(欧州C3位) |
上位入賞者枠1 |
平野美宇(8、日本)(アジアC5位) | 張本智和(8、日本)(アジアC5位) |
上位入賞者枠2 |
杜凱栞(10、香港)(アジアC6位) | 丹羽孝希(12、日本)(アジアC6位) |
上位入賞者枠3 | 陳思羽(23、台湾)(アジアC7位) | 黃鎮廷(9、香港)(アジアC7位) |
上位入賞者枠4 | マチルダ・エクホルム(25、SWE)(欧州C4位) | クアドリ・アルナ(20、ナイジェリア)(アフリカC2位) |
上位入賞者枠5 | 徐孝元(13、韓国)(アジアC8位) | ブラディミル・サムソノフ(25、BLR)(欧州C4位) |
上位入賞者枠6 | ソフィア・ポルカノバ(16、AUT)(欧州C5-8位) | マティアス・ファルク(18、SWE)(欧州C5-8位) |
上位入賞者枠7 | ゲオルギナ・ポータ (32、HUN)(欧州C5-8位) | カナック・ジャ(64、米国)(パンナムC3位) |
上位入賞者枠8 | リュウ・ジャ(44、AUT)(欧州C5-8位) | パナギオティス・ギオニス(67、ギリシャ)(欧州C5-8位,代理) |
上位入賞者枠9 | なし | 林高遠(3、中国)(アジアC2位,代理) |
ホスト国 | なし |
シモン・ゴジ(11、フランス) |
ワイルドカード | キム・ソンイ(55、北朝鮮) |
エマニュエル・ルベッソン(33、フランス) |
(メモ)世界選手権は2017世界選手権、アジアC=2018アジアカップ、欧州C=2018ヨーロッパトップ16カップ、SWE=スウェーデン、AUT=オーストリア、BLR=ベラルーシ。
中国の林高遠が「代理」となっているのは世界選手権優勝枠の馬龍の代理という意味ではないかと思います。ギオニスが誰の代わりなのかはよくわかりません。
試合はステージ1とステージ2に分けて行われます。最新の世界ランキング上位8選手はシード選手となりステージ2からとなります(女子は9月の世界ランキング、男子は10月の世界ランキング)。ステージ1では、残りの9番目の選手から20番目の選手でステージ2に進む8名を決めます。ステージ2は、シード選手8名とステージ1から勝ち上がった8名の16名でトーナメント方式で優勝を争います。ゲームはすべて7ゲームマッチで行われます。
ステージ1の試合方式:
以下の手順でA~Dの4グループ(3人ずつ)に分けられ総当たりで順位を争います。
総当たりで2試合ずつ行い1~3位を決定します。各グループの1位と2位の選手がステージ2(本戦)に進むことができます。
ステージ2の試合方式:
1~16の枠には次のように割り振られます。