【卓球】2018オーストリアオープンが開催(11/8~11/11)

 卓球のワールドツアープラチナの第6戦で、ワールドツアー(プラチナ)全12試合の最終戦である2018オーストリアオープンの本戦が11月8日からオーストリアのリンツで始まります。本戦に先立って、男女シングルスの予選、男女ダブルスの予選、および混合ダブルスの予選が11月6日から行われます。今回は中国オープンやオーストラリアオープンと同じようにU21の開催がないので、U21があった先週のスウェーデンオープンに比べると日程がゆっくりしています。


今回も、大会の概要、試合日程、出場選手、見どころ、イブ配信の視聴方法についてまとめました。

1. 大会の概要

 今大会はワールドツアープラチナなのでワールドツアーよりポイントや賞金が高くなります(詳細はこちら)。今大会も前週のスウェーデンオープンと同様に日本、中国、ヨーロッパから多くの選手が出場しています。


 日本からは協会派遣選手が25名、自主参加12名、合計37名となっています。中国も、グランドファイナルへの出場を争うランキング(ワールドツアースタンディング)で上位にいるのに、出場試合数が足りていない朱雨玲、陳夢、樊振東などのトップ選手が多いため、これらの主力選手が出場して来ています。

また、今大会はワールドツアープラチナなので、地元ヨーロッパからも多くの選手が出場しておりシニアのシングルスのエントリーで女子が130選手、男子が177選手がエントリーしています。

2. 大会日程

 日付 種目/ラウンド 
 11/6(火) 女子シングルス予選トーナメント (1回戦)
男子シングルス予選トーナメント (1、2回戦)
混合ダブルス予選 (1回戦)
 11/7(水)  女子シングルス 予選トーナメント (2、3回戦)
 男子シングルス 予選トーナメント (3、4回戦)
 女子ダブルス 予選トーナメント (1回戦のみ)
 男子ダブルス 予選トーナメント (1回戦のみ)
 混合ダブルス予選トーナメント (2回戦)
 11/8(木) 男子・女子・混合ダブルス 1回戦
男子・女子シングルス 1回戦
 11/9(金) 男子・女子・混合ダブルス 準々決勝/準決勝
 女子・男子シングルス 2回戦、準々決勝(2試合)
 11/10(土) 女子・男子シングルス 準々決勝(2試合)、準決勝
混合ダブルス 決勝
 11/11(日) 男子・女子ダブルス 決勝
男子・女子シングルス 決勝
 シングルスはシードが16選手で、残りの16枠は予選から進出します。今回は予選から開始する選手は男子161名、女子114名でウェイティングリストになっている選手はなく、かなり多いです。今大会では予選はグループリーグではなく本戦同様に1度負けたら敗退のトーナメント(男子256R、女子R128)を行い16名まで絞り込んで本戦進出の選手を決定します。つまり、男子は4回戦まで行いベスト16を、女子は3回戦まで行いベスト16を決め、この16名が本戦に進出します。ダブルスはシードが8ペアで予選で残り8枠を決定します。予選から開始するのは男子ダブルスと女子ダブルスでは16ペアに制限され、1回戦8試合のみを行います。混合ダブルスは予選から開始するのが17ペアに制限されたため、1回戦1試合を行いベスト16で2回戦8試合を行い本戦進出の8ペアが決まります。

3. 出場選手

 日本選手は以下のとおりです。(太字はシングルスのシード選手です。)

・女子

平野美宇石川佳純伊藤美誠佐藤瞳、芝田沙季、加藤美優、早田ひな、橋本帆乃香、長﨑美柚、 安藤みなみ、浜本由惟、塩見真希、森さくら、森薗美咲、松平志穂、森薗美月、 木原美悠 、大藤沙月、相馬夢乃、

・男子

水谷隼丹羽孝希張本智和 松平健太、吉村真晴、 吉村和弘、 大島裕哉、森薗政崇、上田仁、𠮷田雅己、宇田幸矢、木造勇人、田中佑汰、金光宏暢、戸上隼輔、及川瑞基、三部航平、田添健汰


 男女共全員シングルスに出場です。女子は世界ランキング13位の佐藤瞳までが出場しているうえに地元枠があるので女子はシードに入れたのは4選手でした。男子は、10月のランキングで上位にいる3選手がシードになりました。ちなみに、男子はトップ10全員が出場しています。


 女子ダブルスは、伊藤美誠/早田ひなペアがシードで、長﨑美柚/大藤沙月ペアが予選から出場します。男子は、大島裕哉/森薗政崇ペアがシードで、張本智和/木造勇人ペアが予選から出場します。混合ダブルスは石川佳純/吉村真晴ペアがシードで出場します。


次に中国選手についても見てみます。

 中国選手は前週のスウェーデンオープンと同じ選手が出場しています。すでに書いたように女子も男子はトップ10全員が出場しているため、シード選手に中国のトップ選手が女子は6選手、男子は4選手います。また、若手の選手も数多く出場しています。


以下に出場する選手を挙げます。


女子:丁寧劉詩雯朱雨玲陳夢王曼昱陳幸同孫穎莎王芸迪、陳可、張端、武楊、何卓、劉高陽、張薔、

男子:馬龍樊振東許昕林高遠 周雨、劉丁碩 王楚欽薛飛梁靖崑(Liang Jingkun)、周愷(Zhou Kai)、鄭培鋒(ZHENG Peifeng)、干子洋、周啓豪(Zhou Qihao)

4. 見どころ

 まず一番は、前週のスウェーデンオープンで伊藤美誠にやられた中国女子のトップ選手たちがたった1週間でどのような対策をしてくるかでしょう。中国としては2大会連続で同じようにトップ選手が総なめされるような事態は許されないはずです。

 またスウェーデンオープンでは、予選で敗退する中国選手が多く、予想に反して決勝トーナメントに進出した中国選手が少なかったです。中国がこの点をどう反省して立て直してくるかが気になります。


さらに、伊藤の衝撃的な優勝を見た日本選手たちの奮起にも期待です。石川佳純は勝てそうに思った瞬間にひっくり返されて負けた丁寧を、まったく逆パターンで倒した伊藤の勝利には大いに刺激を受けているはずです。ドイツのソルヤに1回戦で思いがけない大敗を喫した平野美宇も、落ち込んでいる暇はないと気付いたはずです。

今大会の女子シングルスは、連勝を狙う伊藤美誠、リベンジに燃える中国勢、伊藤に刺激を受けた日本選手の間で熱い戦いが繰り広げられそうです。


 男子は、スウェーデンオープンで振るわなかった日本勢の奮起に期待します。特にジャパンオープンで伊藤とともに優勝した張本智和は、かなり刺激を受けているはずです。


また、丹羽孝希は12月のグランドファイナルの出場が懸かっている(11月の世界ランキングのページのトピックを参照)ので、できるだけ上位でフィニッシュすることが重要です。

5. ライブ配信の試聴方法

 以下のサイトでライブ配信がある可能性があります(今回配信対象の卓球台(Table)はTable 1(T1)~Table 4(T4) です)。オーストリアのリンツ は日本と8時間時差があり、日本が8時間早いです。つまり、現地の10時は日本の18時になりますので注意が必要です。


 配信がある場合は11/10(土)、11/11(日曜) のみ(Table 1のみ)
 テレビ東京ホームページの「テレビ東京卓球NEWS」では、配信以外にライブスコアやニュースなども視ることが出来ます。
[11/10追記]土日のテレビ東京卓球チャンネルでの配信が決まりました。このため、itTV、Laolaでは日本選手の試合はブロックされることがあります。

  • itTV(ITTF(国際卓球連盟)の配信サイト)
  https://tv.ittf.com/
  • Laola
  http://www.laola1.tv/en-int/live-schedule

また、ライブスコアは ITTFの以下のオーストリアオープンのページの「Draw & Results」にある「Live Scoring Running now」をクリックして視ることができます。

また、試合結果は日本卓球協会のホームぺージでも確認できます。