【卓球】 アジアカップ 平野美宇は朱雨玲に敗れて3位決定戦へ

 大会2日目、1日目のステージ1の予選リーグでグループ3位になった平野美宇はステージ2(決勝トーナメント)進出を賭けて2日目の最初に決定戦を行いインドのバトラ・マニカと対戦しゲームカウント3-1で無事決勝トーナメントへ駒を進めた。

 決勝トーナメントでは、中国の朱雨玲と同じ前半の山に入り準々決勝は台湾の陳思羽(世界ランキング43位)との対戦となった。

 試合結果は、次のように辛勝だったが準決勝に進出した。


平野美宇 vs 陳思羽 4-3(11-13,11-9,8-11,11-9,9-11,11-6,11-3)


平野美宇は第6ゲームの途中まで動きに切れなく表情もさえませんでした。日本から出発するときにテレビのインタビューで「お腹をこわさないように絶対は水は飲みません」と言っていたので、本当にお腹を壊しているんじゃないかと心配しました。
 先行されたり、先行しても最大2ポイントと一進一退のゲームを繰り返し、ゲームポイント3-2と先行された第5グームから声が出始め、ゲーム後半から動きが良くなりポイントを連取して11-6でゲームカウントを対に持ち込み、最終ゲームはいつもの平野美宇に戻ったように動きが良くなり10-3と相手を圧倒して勝ちました。たとえ勝っても準決勝の朱雨玲に通用しそうにない感じの平野美宇の様子でしたが、最終ゲームのような動きが出れば期待できそうです。

 朱雨玲は準々決勝は世界ランキング10位の台湾の鄭怡静(チェン・イーチン)相手に卓球をさせず11-5,11-3,11-2,11-3という横綱相撲で、ステージ1からまだ1ゲームも落としておらず、非常に充実した戦い方をしている。

 朱雨玲との準決勝は次の結果でした。


平野美宇 vs 朱雨玲 0-4(11-13,8-11,2-11,10-12)


ストレート負けでしたが、内容はスコア以上に競ったものでした。第1ゲームは8-8まで競り一度8-10とゲームポイントを取られましたが3ポイント連取して11-10と逆にゲームポイントを奪いましたがそこから3ポイント連取されて結局第1ゲームを奪われてしまいました。第2ゲームは1-5から7-7まで盛り返しましたが7-10とゲームポイントを先に奪われ8-11で取られてしまいました。第3ゲームはミスが続き勝負になりませんでしたが、第4ゲームは1-4から5ポイント連取し6-4と逆転しましたが、6-6、7-6、7-7、7-8、8-7、8-8、8-9、9-9、10-9と一進一退で先にゲームポイントを奪いました。しかし、10-10とデュースにされたあとサーブミスをして10-11とマッチポイントを奪われ10-12で負けてしまいました。平野美宇の好調時に戻ってきている印象でした。また、以前のようにサーブやラリーでポイントを奪うシーンネット際での処理でもポイントを取ることが多かったです。また、世界卓球以降右肩にしていたサポーターも取れていました。7月からの2か月のゲームのない期間に右肩も癒え、中国の平野美宇対策の対抗策としてネット近くでのボールの処理とより回転力のあるボールを練習していたようで、今大会で試していた感じもあります。個人的には、石川佳純との3位決定戦に勝ってワールドカップへの出場を確定してほしいところです。

 石川佳純は準々決勝では、平野美宇がステージ1でゲームオールで負けた香港の杜凱栞に4-1(11-9,12-10,14-12,14-12)に接戦ながらもストレートで勝ち準決勝に進出した。準決勝の相手は中国の劉詩ウェンだったが、劉詩ウェンは準々決勝で韓国のセオ・ヒョウオンにゲームオールでやっと勝ち調子がけして良い状態ではないと思われたので勝つチャンスがあると思われました。実際、試合は接戦となり2-4(13-15,3-11,11-9,11-13,11-9,6-11)で負けてしまいました。内容は互角だったので惜しかったです。ここで、石川佳純が勝って決勝進出すれば、3位決定戦で平野美宇と劉詩ウェンの対戦になり調子の上がって来た平野美宇が勝って日本選手2名がワールドカップ出場を確定させるチャンスがあったので惜しかったです。

 しかし、惜しい試合をしながら中国選手に最後の最後で勝てないかと考えると、日本選手が目いっぱいで試合をしているのに対して中国選手は95%ぐらいで試合をしていて大事な最終局面で気合を入れてあと5%を加えた100%を発揮してくるのではないかと思います。中国選手の壁を超えるには近くて遠いあと一歩が必要なのでしょう。

 男子は残念ながら二人とも準々決勝で敗退し、順位決定戦へ回りました。

水谷隼は世界ランキング2位の中国の樊振東との対戦で1ゲームを奪いましたが1-4(8-11,13-11,14-16,5-11,8-11)で負けてしまいました。丹羽孝季は、ステージ13位で決定戦で勝ち上がってきた世界ランキング位の台湾の陳建安との対戦でしたが、ステージ1では3-0で勝っているので十分勝てる可能性はあったのですが、2-4(11-7,7-11,6-11,11-3,11-13,11-13)と惜しくも敗れてしまいました。

 水谷隼と丹羽孝季は5~8位の順位決定戦へ回り、水谷隼は台湾の陳建安に勝ち6位以上を確保しまいしたが丹羽孝季は韓国の丁祥恩に負けて、7~8位決定戦に回りました。

 ちなみに、男子決勝に進出したのは中国の樊振東と林高遠(世界ランキング35位)です。