【卓球】 2017オーストリアオープンが開催(201/9/21-24)

 卓球のワールドツアープラチナの第5戦である2017オーストリアオープンの本戦が9月21日からオーストリアのリンツで始まります。本戦に先立って、男女シングルスの予選およびU21の男女シングルスが9月19日から行われます。今大会はワールドツアープラチナなので8月のブルガリアオープンやチェコオープンより格上の大会で賞金や獲得ポイントも約2倍になります。そのため、世界のトップ選手が参加します。日本もいつものように派遣選手19名、自主参加選手12名の計31選手と大量に参加します。今までの大会と違うのは中国で、男女合計21選手と多くの選手を送り込んできています。


ということで、今回もスケジュールと参加選手についてまとめました。

1. 試合日程

9/19 U21男子・女子シングルス1/2回戦/準々決勝、男子・女子シングルス予選
9/20 U21男子・女子シングルス準決勝/決勝、男子・女子シングルス/ダブルス予算
9/21 男子・女子シングルス1回戦、男子・女子ダブルス1回戦

9/22 男子・女子シングルス2回戦、男子・女子ダブルス準々決勝/準決勝

9/23 男子・女子シングルス準々決勝/準決勝

9/24 男子・女子シングルス決勝、男子・女子ダブルス決勝

シングルスはシードが16選手で、残りの16枠は3~4人の予選リーグで決めるようです。ダブルスはシードが8ペアで予選で残り8枠を決定します。

2. 参加選手

 日本からは協会派遣、自主参加含め総勢31選手が参加します。また、ヨーロッパ選手はもちろんですが、中国も男女合計21選手と多くの選手を派遣してきています。


主な日本選手は以下のとおりです。

・男子

丹羽孝季、大島裕哉、吉村真晴、松平健太、吉田雅己、上田仁、森薗政崇、木造勇人

・女子

平野美宇、石川佳純、佐藤瞳、早田ひな、橋本帆乃香、浜本由惟、加藤美優


中国は、通常はワールドツアーは男女6選手ずつですが、日本の若手選手の国際試合での活躍に刺激されたのか若手ホープ以外に二軍の選手も含め男子10選手、女子11選手の合計21選手を送り込んでいます。主な中国選手は次のとおりです。


女子:陳夢、孫穎莎王曼昱、陳幸同、顧玉婷、陳可、張端劉高陽顧若辰

男子:方博、林高遠、梁靖崑、薛飛


女子は、トップ4の陳夢に、このトップ4にせまるティーンエイジャーの孫穎莎(スンインシャ)王曼昱(ワンマンユ)、また最近のワールドツアーで日本のトップ選手を倒している陳幸同(チェンシントン)、顧玉婷(グユーチン)、陳可(チェンケ)に加え、劉高陽(リュウガオヤン)顧若辰(グルーチェン)も一軍選手ですので、少なくとも8名は一軍選手ということです。男子は方博(ファンボウ)は世界ランキング11位、林高遠は世界ランキング35位ですが終わったばかりのアジアカップで世界ランキング2位の樊振東に勝って優勝しています。あとは、100位以下の選手が多いですが中国選手はランキングは当てになりません。

また中国選手が多く出ると今年のオーストラリアオープンのように日本選手が中国選手に全滅させられると心配になるかもしれませんが、トップ選手だけでなく一軍の下位選手や若手もチャレンジさせてくるので、日本選手は中国選手との対戦機会も増え勝つチャンスも増えると言えます。事実、伊藤美誠は今年のジャパンカップで陳可に、チェコオープンで顧若辰に勝っています。

3. 見どころ

 今回中国選手が多く出場しているので、日本選手対中国選手の対戦でしょう。

中国女子は、トップ4からは陳夢だけですが、孫穎莎、王曼昱、陳幸同、陳可とジャパンオープンのときの6選手中5選手が出てますがさらに6選手を加え11選手でうち8選手は少なくとも一軍の選手です。ほとんどが陳夢より若い選手なので、日本と同じように若手選手に国際試合を経験させる方針に変わったのでしょう。また、来年から、世界ランキングのポイントシステムが変わり、過去1年間の成績が大きく影響するようになるのでそう言ったことも考えているのかもしれません。事実、 孫穎莎 は格上のワールドツアープラチナのジャパンオープンで優勝、中国オープンで準優勝してかなりポイントを稼いでいます。また、ほとんどのプラチナ大会に出て常に上位に食い込んでいる 王曼昱 も着実にポイントを稼いでいます。

 平野美宇はアジア選手権に優勝したのですが地域の大会のため、先月のブルガリアオープンやチェコオープンなどの通常のワールドツアーよりも低い格付けなのです。現在のところ世界卓球の3位が唯一の大きなポイントなのです(アジアカップも同じく格付けは低いです)。まだこれからワールドカップ、グランドファイナルと格の高い大会はあるもののワールドツアーは残り僅かなので、今大会でいい成績を上げてほしいです。そのためには、中国選手に勝たなければなりません。