2017ワールドツアー » 卓球 2017カタール・オープン » 女子シングルスで石川佳純と平野美宇が1回戦敗退
ドバイで開催中のカタール・オープン本戦初日の2/23夕方(日本時間23時ごろ)に日本人女子選手のシングルスの試合が行われた。 平野美宇と石川佳純は1回戦から中国の若手選手と当たり敗退してしまった。また、佐藤瞳もオランダの中国系選手に敗れた。森薗美咲、伊藤美誠、加藤美優は勝ち2回戦に進んだ。
平野美宇の対戦相手は22歳の中国の顧玉婷(グーユーチン)だった。シードはないため予選からの勝ち上がりだ。体付きは細く背が高い。2010年にユースオリンピックで金メダルを獲得している。また、世界ジュニア選手権では5年連続で決勝に進出し2013年に優勝、ダブルスは陳夢や朱雨玲と組んで2009年から5年連続で優勝とジュニアで輝かしい成績がある。シニアでは、世界ランキングの最高は32位だが今はランキングはない。直近では、今年1月に中国国内で1軍若手14名行われたトーナメントで11勝2敗の成績で2位になっており、実力が落ちているわけではない。ちょっと説明が長くなったが、つまり平野美宇にとっていきなり強敵との試合だったということだ。試合は、1ゲーム目を平野美宇が11-7と取ったものの、2ゲーム目以降平野美宇の返球がネットにかかる場面が目立ちはじめ、7-11、7-11、5-11、5-11と状況が変わらないまま4ゲームを連取されて逆転負けしてしまった。返球がネットにかかるのはやはり回転が強いのだと思うが全日本卓球選手権のときように切り替えられないかと見ていたが逆にだんだん何もできなくなっていくような感じだった。全日本卓球選手権の優勝インタビューで「中国人に勝てるようになりたい」と言っていたが国際試合に出場してくる1軍の主力選手にはそう簡単には勝てないようだ。今回は1回戦敗退なのでポイントも少なくなってしまった。
石川佳純の相手も中国若手のホープ、18歳の王曼昱(ワンマンユ)だった。王曼昱も長身で手足が長く体型的には顧玉婷に似ている。王曼昱もシードがなく予選からの勝ち上がりだが、1月の中国1軍若手のリーグ戦で12勝1敗で1位になった選手で、昨年の中国スーパーリーグでは平野美宇を下しただけでなく丁寧や劉詩文にも勝利している注目株だ。また、世界ジュニア選手権で2014年と2015年に女子シングルスで連覇、2015年にダブルスで優勝とジュニアでも成績を残している。ランキングこそないが、かなりの実力の持ち主である。石川佳純は、全日本卓球選手権に続いて10代の選手に負けるわけにはいかなかったのだが、試合は一方的だった。4-11、8-11、4-11、6-11のストレート負けだった。少し巻き返す場面はあったが、全日本卓球選手権の平野美宇との試合以上に何もできない印象だった。
石川佳純と平野美宇はもうダブルスしか残っていないのでダブルスで頑張ってほしい。明日の香港との準々決勝に勝てばたぶん準決勝で中国(陳夢/王曼昱ペア)と当たることになる。二人とも平野美宇が中国スーパーリーグでは負けている力のある選手だ。石川佳純は再度王曼昱との対戦なのでシングルスの雪辱をしてほしい。
伊藤美誠はシンガポールの選手に4-2(4-11、13-11、9-11、11-4、13-11、11-9)と先行されながらも逆転で勝利を収めた。2回戦は残念ながら加藤美優とである。その加藤美優も1回戦は苦戦した。相手は韓国の田志希(チョン・ジヒ)。中国からの帰化選手で24歳、世界ランキングは12位で、加藤美優よりかなり上位の選手だ。15-13、13-15、9-11、11-8、11-9、10-12、11-4とオールゲームの4-3で大接戦で下した。せっかく勝ったのに次の試合で日本人同士の戦いになるのはかわいそうだ。
男子シングルスは丹羽孝季がドイツの選手に4-1、吉田雅己が韓国の選手に4-1で勝ち2回戦に進んだが、松平健太は中国の LIANG Jingkun に3-4のオールゲームで、大島雄哉は昨年のワールドカップで優勝した中国の樊 振東(ファン・ジェンドン)にストレートで敗退した。また、男子ダブルスでは森薗/大島ペアが3-0で勝った丹羽/吉村ペアが2-3で台湾のペアに負けている。
(日本人の試合の日程)
女子ダブルス:石川/平野ペア 2/24 14:00(現地時間))(Table4)
女子シングルス:伊藤美誠 vs 加藤美優 2/24 18:40(T3)、森薗美咲 2/24 17:40(T4)
男子ダブルス:森薗/大島ペア 2/24 14:45(T1)
男子シングルス:丹羽孝季 2/24 19:40(T2)、吉田雅己:2/24 20:40(T3)
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