卓球の2017年8月の世界ランキングが発表されています。今回のポイントは、次のとおりです。
*カッコ内は前月順位 |
女子 | ポイント | 男子 | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 丁寧(中国)(1) | 3456(±0) | 馬 龍(中国)(1) | 3427 |
2 | 陳夢(中国)(4) | 3302(+71) | 樊振東(中国)(2) | 3309 |
3 | 朱雨玲(中国)(2) | 3287(+23) | 許昕(中国)(3) | 3072 |
4 | 劉詩ウェン (中国)(3) | 3241(±0) | オフチャロフ(ドイツ)(4) | 2965 |
5 | 平野美宇(日本)(5) | 3139(-3) | 張継科(中国)(5) | 2893 |
6 | フェン・ティアンウェイ(シンガポール)(6) | 3095(-3) | 水谷隼(日本)(7) | 2800 |
7 | 石川佳純(日本)(7) | 3087(-3) | T・ボル(ドイツ)(6) | 2793 |
8 | 鄭怡静(8) | 3020(±0) | 黄鎮廷(香港)(8) | 2783 |
9 | ハン・イン(9) | 3011(+15) | 丹羽孝季(日本)(9) | 2779 |
10 | 孫穎莎(中国)(-) | 2971(-19) | サムソノフ(ベラルーシ)(12) | 2732 |
*ポイントのカッコ内は前月からの増減です。前月順位が「-」となっている選手は前月のランキングのない選手です。通常、ランキングポイント対象の試合に4か月以上出場しなかった場合に、ランキングから一時的に除外されます。福原愛が現在そういう扱いです。
平野美宇はオーストラリアオープンでランキング上格下の中国選手の顧玉婷(グーユーチン)に1回戦で負けレーティングポイントとボーナスポイントの差し引きで3ポイント減りましたが5位をキープしました。石川佳純やシンガポールのフェン・ティアンウェイも1回戦で格下に負けたため同じように-3ポイントになっています。平野美宇とフェン・ティアンウェイおとび石川佳純とのポイント差は50ポイントありません。その上、8月に行われるワールドツアーの2大会には石川佳純は出場しますが平野美宇は出場しない予定ですので、この2人は活躍によっては再びランキングが平野美宇より上になる可能性があります。
先月いきなり10位に登場した中国の16歳の孫穎莎(スンインシャ)は、オーストリアオープンには参加せず同じ時期に開催されたアジアジュニア&カデット選手権に参加していたため8月の獲得ポイントはなく昨年7月獲得のジュニアサーキットのボーナスポイント28ポイントが無効になっています。ただし、孫穎莎はこのジュニア選手権で女子シングルス、女子ダブルス、ミックスダブルスで優勝しています。この大会の成績が加算されればもっと上位になるのでしょうが、この大会はポイントの対象外なのでしょうね。
オーストリアオープンで優勝した陳夢は71ポイントを獲得し4位から2位に上がりました。準優勝した中国の王曼昱(ワンマンユ)は113ポイント加えていきなり32位から14位に上がりました。まだ、ワールドツアーでの優勝こそありませんが中国の10代ナンバー1がいよいよ上がって来たという感じです。
伊藤美誠は3ポイント減らしましたが11位で変わらず、佐藤ひとみは12ポイント増やしましたが12位のままです。16位だった橋本帆乃香は15ポイント増え15位に上がりました。29位だった早田ひなは32ポイント増やして24位に上がりました。
男子は、水谷準が1つ順位を上げ6位に返り咲きましたが、9位の丹羽孝季はそのままです。また、松平健太は15位から16位に、大島裕哉が19位から17位に、吉田雅己が22位から18位に、張本智和が18位から20位になっています。
平野美宇の7月の加点は、レーティングポイントはポイント差のある格下相手に負けたたため-21、ボーナスポイントは1回戦敗退(ベスト32)で+18ポイントになります。レーティングポイントは試合ごとの勝敗により加減算されるポイントで、ランキングにエントリー後引退するまで積算されます。試合ごとのポイントは、レーティングポイントのポイント差を基に計算され、ポイント差がある相手に勝つほど、また大きな大会ほど加算ポイントが増えます。また、負けた場合は格上に負けた場合はマイナスポイントは少ないですが、格下に負けた場合はマイナスポイントが大きくなります。ここで、今月の平野美宇のレーティングポイントの内訳を調べてみます。7月の平野美宇のレーティングポイントは2846でした。
対戦相手 | 平野美宇の ポイント |
対戦相手の ポイント |
ポイント差 | 勝敗 | 加算ポイント |
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顧玉婷 | 2846 | 2546 | -300 | X | -21 |
TOTAL | -21 |
8月はワールドツアーのブルガリアオープンとチェコオープンがあるが、中国では日本の全日本選手権のような国内の大きな大会があるため中国選手は参加しないようです。このため、日本選手にとってポイントを稼ぐチャンスだと思います。ただし、平野美宇はこれらの大会には出場しないようです。9月と10月にある選ばれた選手しか参加できないアジアカップとワールドカップに的を絞っているのではないでしょうか。