9月21日から4日間にわたって行われた卓球のワールドツアープラチナ第5戦のオーストリアオープンは9月24日に最終日を迎え、男女のシングルス決勝戦および男女のダブルス決勝戦の4試合が行われた。
女子シングルスでは、中国女子の次期エースと目される18歳の王曼昱(ワンマンユ)が同じ中国の顧玉婷(グユーチン)を破りワールドツアーでの初優勝を果たした。
日本選手は、ダブルスの決勝に佐藤瞳/橋本帆乃香ペアと丹羽孝季/上田仁ペアが出て、丹羽孝季/上田仁ペアが優勝した。
中国の王曼昱は1999年1月生まれで平野美宇や伊藤美誠より1歳上だが、ジュニア時代から長身で手足が長くその強さが際立っていた。2015年と2016年の世界ジュニア選手権の女子シングルスで連覇しており、昨年は中国スーパーリーグを優先して出場を回避したが出場していれば3連覇の確率はかなり高かった。また、昨年平野美宇が参加した中国スーパーリーグの後期リーグでは丁寧や劉詩ウェンを破っていて、今年1月に行われた中国1軍の若手14名によるリーグ戦では12勝1敗で陳夢(10勝3敗、3位)を上回り1位になっている。ちなみに、このとき11勝2敗で2位になったのが今回決勝で戦った顧玉婷だった。話は変わるが、王曼昱は5月に世界卓球での平野美宇のコピー選手として呼ばれた4人の内の一人だが、それほど似ているとは思えない。
なお、最終日の試合結果は以下のとおり。
選手 | 選手 | 開始時刻 |
テーブル |
---|---|---|---|
( 女子シングルス 決勝) |
|||
王曼昱(CHN) | 顧玉婷(CHN) | 4-0 | 11-9,12-10,11-2,11-9 |
(男子シングルス 決勝) |
|||
閻安(CHN) |
林高遠(CHN) | 1-4 |
12-10,11-9,12-10,10-12,11-7 |
(女子ダブルス 決勝) |
|||
佐藤瞳/橋本帆乃香 | 陳幸同/孫穎莎(CHN) | 2-3 |
11-4,7-11,11-7,10-12,7-11 |
(男子ダブルス 決勝) | |||
丹羽孝季/上田仁 |
R・フィルス/R. ワルサー(GER) | 3-1 |
11-7,9-11,11-9,11-8 |
佐藤瞳/橋本帆乃香ペアは4ゲーム目を取れば勝っていたので、デュースになりながら取れなかったのが惜しかった。佐藤瞳/橋本帆乃香ペアは、今年チャレンジシリーズでは2勝しているがワールドツアーでの勝利がまだない。一方、丹羽孝季/上田仁ペアは中国ペアが準決勝で負けてくれたのが大きかった。丹羽はワールドツアーのダブルスで初優勝、上田仁は中国オープンに続きワールドツアー2度目の優勝だ。
しかし、女子はまた中国若手に1回戦と2回戦でほぼ全滅させられるというオーストラリアオープンの再現でした。というか、中国選手が増えた分もっと規模が大きくなってしまいましたね。平野美宇は顧玉婷などの中国1軍の第3グループあたりには安定して勝てるようになってほしいです。今回も、顧玉婷に1回戦でかっていれば、その後は浜本由惟、早田ひな、顧若辰なので決勝まで行って王曼昱との対戦が実現したかもしれません。まさか、ワールドカップに向けて必殺技を隠していたわけではないと思うので勝ってほしかったです。
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